こんにちは。紙のデザインが大好き、印刷デザインプロ、舞ventの中道です。
印刷色の種類
基本的に印刷は数字で言うと1色、2色、3色、4色と表記するのが通常です。4色が一応カラー印刷という定義になります。カラーにさらに追加して5色とか6色という表現もありますが、今回は省きましょう。
なぜ4色がカラーかというと、少し難しい表現になりますが、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)という印刷4原色という掛け合わせで成り立っております。たとえば「赤」という色を表現する場合にはM(マゼンタ)とY(イエロー)を混ぜ合わせて表現することになります。単純に赤色というインキは印刷の世界では存在しません。
一番身近でわかりやすいのが家庭用プリンターのインキです。原理は同じでCMYKのカートリッジが販売されています。先ほど6色と言いましたが、良いプリンターであればライトシアンとかライトマゼンタなどさらに詳細の色が表現できるようになっております。
ちなみにRGBという言葉を聞いたことはありませんか?印刷の4原色とは異なり、光の3原色とも言われます。スマホやデジカメの画像ファイルを見ていると(RGB)とか記載されている場合があります。簡単にいえばディスプレイにおいて表示する色になります。紙に印刷する場合には基本的にはCMYKに変換されるわけですね。
カラー以外の印刷色
カラーといえばだいたい想像がつくと思います。
こういったパンフレットやチラシでカラフルなもの(笑)を想像してもらうとだいたいカラーという認識です。
こんなチラシはどうでしょうか?何となく新聞折込で見たことありませんか?いわゆる1色印刷となります。
1色印刷は文字通り1色のみで作成されているチラシです。その1色が黒でも赤でも、青でもそれは何でもいいのですが、その色のみで印刷することを言います。
印刷機械で表現すると、印刷機械は基本的にはC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)の4つの版が取り付けられて4つを通過するとカラーになるわけですが、その4つのうち1つだけを通過させることを1色印刷ということになります。ちょっと難しいですね。
家庭用プリンターでカラー印刷とグレースケールという選択肢があると思います。その時にブラックのインクだけを使うと画面上のカラーがグレーでプリントされますね。まぁ厳密にいうとシステムはちょっと違うのですが、1色印刷のイメージとして想像してください。
では2色印刷って何?となります。最近ではかなり少なくなりましたが、上記の4つのうち2つを使う印刷です。それがCとMでもいいし、CとKでもいい。とにかく2つ通過してできる印刷物を2色印刷と言います。
もっと特殊な3色印刷はCMYと3つ通過します。実は3色印刷はほぼカラーで表現できます。
これがカラーと1色印刷の価格の違いの話につながります
カラー印刷と1色印刷の価格の違い
先ほど3色印刷はカラーとほぼ同じ表現ができると言いました。ほぼ、であってカラーではありません。実質仕上がりを見るとちょっと暗いイメージに見えます。
ではなぜ3色印刷なんて手法があるのか?それは価格です。
印刷は印刷版というものを印刷機械にセットして印刷します。印刷版もタダではありません。当然印刷版の数が少ないほど安価になるのが基本です。
カラーなら4つの版、1色印刷なら1つの版で印刷できると考えると、版の料金は少ない方が安価になりますね。
では予算が少ない場合は1色印刷で考えた方が安価で印刷ができる…とは限りません。
印刷の金額の積算というのは色数も確かにありますが、ほとんど用紙代金と印刷時間だと思ってください。
つまりカラーであろうが、1色であろうが金額にはそれほど差額は出ないのが現実です。もちろんカラー印刷の方がインキや先ほど言いました「印刷版」を使うので高くなりますが、カラー印刷が1色印刷の2倍も3倍もかかるかというと、それは疑問です。
確かに小ロットの場合は金額差が出るかもしれませんが、ほとんどの場合は大きな差額が出ません。
それぞれの印刷会社の金額定義があるので、僕が今書いているこのブログは現実をお話ししているだけなので(笑)いつもお世話になっている印刷会社にクレームはやめてください(笑)
もっといえば1色印刷の方がコストがかかる場合もあります。たとえば特殊な色の印刷など。緑とも青ともいえない薄暗い紫とかね。とても難しい印刷です。
実はカラー印刷が一番印刷オペレーターの技術関係なく安定して印刷できる色なんです。
片面印刷と両面印刷の価格の違い
もう一つの例で片面印刷と両面印刷の金額のお話しもしておきましょう。
カラーであれば片面でも両面でも同じく金額差はあまりないのが通常です。
もし色数だけで考えて少しでも色数を少なくした方が安くなる、と思って表面カラーで裏面を1色とか考えているアナタ、一番お金がかかる考え方です(笑)
両面は同じ色数にすることが一番安価なのです。1色と1色、カラーとカラーとかになります。
表面2色、裏面1色とか実際は「やめてほしい」と思っているのが印刷会社あるあるです。行政関連の印刷物など入札が多いので、いまだにこういった色数だけにこだわった印刷物が多いですね。全部カラーにしてしまった方がいいです。
今一度カラー印刷が高価だと言う固定観念があるなら、それは昭和の時代。今の印刷機械の構造を考えると、カラー印刷の手間はほとんどないですからね。
ご検討の一助にこのブログがなれば幸いです♪
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